【C.P. Company】Kan-D JACKET
Kan-D
=クリアアクロニックナイロン(ガーメント)ダイ
↑上記の頭文字を取って”Kan-D”と名付けられた
C.P. Company独自のファブリック
Kan-Dは、モノフィラメントナイロン糸をアイロンがけして平らにすることで、反射性を高めさらに透明感を出し、内側の構造を視認できるアートピースのようなウェア・ファブリック
さて、そもそも”モノフィラメント”とは何なのか
簡単に分けた時、糸には”マルチフィラメント”と”モノフィラメント”が存在します
マルチフィラメントは複数の細い繊維を束にして一本の糸が成り立つのに対し、モノフィラメントは一本の太い繊維がそのまま一本の糸として成り立ちます
モノフィラメントは一本の繊維が太いため非常に強度に優れ、どちらかと言えば、アパレルよりも産業用資材やスポーツ用品に用いられます
馴染み深いところで言うと、テニスのラケットに張られるガットやテグス(釣り糸)なんかがナイロン製のモノフィラメントとして親しみがあります
一本の糸で重い魚を釣り上げることを考えると、物凄い強度です
生地にした際にはしっかりとハリのある生地に仕上がり、ちょっとやそっとじゃ破れないのも魅力の一つでしょう
また、複数の繊維からなるマルチフィラメントとは異なり、糸の表面が毛羽立ちにくいことも特長の一つ
つまり手入れが不要という訳です
ただ、丈夫な糸であるが故に、風合いが硬くなることも
アパレルになかなか用いられない理由はそこにあります
Kan-Dはベースの糸がモノフィラメントでありながらも、アイロンがけをしフラットになっているため硬さが軽減されております
更に、一枚の生地ではなくナイロンのジャケットの上からKan-Dのウェアが重なっておりますので、不快な着心地は一切ありません
さて、真骨頂はここから
モノフィラメントナイロン、生地の縮率が異様に高く、製品染め(ガーメントダイ)は極めて困難
故に洋服として成型する事はほぼ不可能とされてきました
C.P. Companyはその困難な生地を敢えて採用
歴史あるガーメントダイ技術から研究に研究を重ね、完璧な縮率計算のもと、見事に製品化に成功
これはC.P. Company史上最も複雑、且つ最も挑戦的な製法・ウェアとなったのです
(染める前の段階では洋服としての形は成しておらず、非常にいびつな状態らしいです…)
モノフィラメントはマルチフィラメントのように繊維の束ではないため、糸内での光の屈折がありません
つまり透明度や反射度が高く、染色ができると美しさが倍増するのです
染の技術は常に世界一
これは過言ではなく、まぎれもない事実
おそらく今後も挑戦は終わらず、どこまでも求めていくでしょう
そんな洋服の歴史を塗り替えていくC.P. Companyを取り扱い、身に着けることができるのは個人的にも非常に誇らしく思います
一人でも多くの方に体感して頂きたい
4月いっぱいの期間限定です
是非